今日の見出し(2019.10.29)

アーデル大統領は、ポルト・ペーテル検察庁長官を再指名すると国会議長に伝えました。本年12月に任期満了となるため。

野党側は、ポルト氏に関しては、政権の言いなりと批判してきました。一つの例として、オルバーン首相の娘婿ティボルツ氏の事業に関しては、欧州不正対策局も報告書で「組織的腐敗」を指摘していたにもかかわらず、嫌疑不十分で捜査を終了したことなど。

欧州委員会は先週、クロアチアはシェンゲン協定締結に必要な技術的要件は揃ったと発表しています。オルバーン首相は、これについて、大量の不法移民が流入してこようとした際、事務的、物理的な検閲を復活できるよう一定の留保条件を提示。

政府は健康リスクのある食品への税「チップス税」の対象範囲の拡大、また税額の引き上げを計画しています。日刊紙Népszavaが報道。砂糖不使用でも人工甘味料を含めば課税対象とすることを提案。

=内政・外交=
・大統領、ポルト検察長官を再指名
・オルバーン首相、スロベニア首相と反移民対策で協力強調
・オルバーン首相、クロアチアのシェンゲン圏入りに条件提示
・ヴォナ元Jobbik党首、離党

=経済・金融・産業=
・政府、ポテチ税の対象拡大、税額引き上げを計画
・Airbnb拡大 ブダペスト市宿泊の2割に
・リテール向け国債、人気続き累計2.5兆Ft近く販売
・住宅販売価格の伸び頭打ちに 国債人気で需要に陰り
・政府、スケートパーク建設に5億Ft 国内10か所から開始

=経済指標=
・就労者数(7月-9月)452万人 前年比3.4万人増
・失業者(7月-9月) 16.3万人、  失業率3.5%

=小話交差点=
プシュカーシュ競技場、オープン記念試合のチケット完売
カラーチョニ市長は観戦見送り表明

国内最大級の新プシュカーシュ・フェレンツ競技場(Puskás Ferenc Stadion)で、来月15日に予定されるオープン記念試合(ハンガリー・ウルグアイ サッカー親善試合)のチケットは、販売開始後短時間で完売となりました。

チケット販売は先週金曜から日曜までは公式ファンクラブメンバー用限定。月曜から販売された一般向けも、数時間で売り切れに。

同競技場の収容人数は6.8万人。欧州サッカー連盟UEFAの競技場カテゴリーの中で最上級の4になります。2020年サッカー欧州選手権でも、一部の試合が開催される予定。

<費用は膨張>
同競技場の前身Népstadionは1953年完成。2002年に、ハンガリーの伝説のサッカー選手プシュカーシュ・フェレンツにちなみ改名されました。

老朽化が進んだ競技場については、改修案、もしくは一度取り壊して新たに建設する案が何度か行ったり来たりしましたが、結局後者に。2011年当初は350億フォリントと試算されていましたが、結局1900億フォリント程度になったとされます。(その間の物価上昇分などは含まれない)

プシュカーシュ競技場は、スポーツ(特にサッカー)好きで知られるオルバーン首相の一連の競技場建設の中でも、とりわけ目玉として扱われています。

<ブダペスト市長は>
オルバーン氏はスポーツやその施設近代化で国威発揚を図る一方、ブダペスト市長に選出されたカラーチョニ氏は「競技場よりも医療の充実の方が先」と長く訴えてきました。

選挙キャンペーン中には、「ストップ・スタジアム」を提唱。象徴的に、市内全23区でCTおよびMRI検査センターが設置されるまで競技場の建設はストップするというもの。

カラーチョニ氏は、プシュカーシュ競技場のオープン記念式には参加しないと表明しています。

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明日はロシアのプーチン大統領、ラブロフ外相がブダペストを訪問します。
そのため、市内では広い範囲で交通規制が本日・明日と敷かれますのでご注意ください。
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