今日の見出し(2018.05.22)

第1 野党である急進的右派Jobbikが揺れ続けています。

今月の党首選で僅差で敗北したトロツカイ氏が党内に新たなグループ設立を発表。離党→党内分裂は避けられたものの、今後、シュネイデル新党首の執行部との力関係が注目されます。

新グループの名前は「我ら自身。」 北アイルランドの民族主義政党シンフェイン党のハンガリー語訳と同じ。トロツカイ氏は、Jobbikの出自である民族主義の回帰を目指します。

ブダペスト市で明日と明後日に予定される「欧州の未来」会議が物議をかもしています。リベラル系記者らが参加を事実上拒否されているため。会議では、トランプ大統領の元側近スティーブ・バノン氏、スィーヤールトー外相などが講演を行います。

公式の理由は「予約でいっぱい」。しかし、拒否された記者はすべて、オルバーン政権に厳しい報道機関に所属。まずは英The Guardian中東欧担当のショーン・ウォーカー氏が20日、主催者側からの断りメールをTwitterで紹介。「会議で、こんなことはロシアでもなかった」としました。

その後、本日はIndex、 HVG、HírTV、Zoomの記者らも参加の登録を拒まれたことが明らかに。主催するのは21世紀研究所(首相に近いシュミット・マーリア氏が所長)。

経済では、ハンガリー国立銀行の金融政策委員会が月例会合を開き、政策金利その他の維持を決定。フォリントは対ユーロで年初来最安値になっていますが、政策変更なし。

本日の配信 

=内政・外交=
・ Jobbik、党内に派閥  分裂は回避
・ 「対話」の国会内会派、維持  無償属議員が加わる
・ ローダー世界ユダヤ人会議総裁、首相に返答

=経済・金融・産業=
・ 国立銀行、政策金利などすべて維持
・ 19年度予算は家族政策と競争力向上へ
・ CBA創業者、事業から完全引退へ

=経済指標=
・企業・消費者信頼感指数(5月)   +8.3に若干後退

=小話交差点=
ハンガリー作品、カンヌ映画祭で特別賞を受賞
カンヌ国際映画祭でハンガリー作品“ Egy Nap(英題 One Day= 1日)”が独立賞FIPRESCI賞を受賞しました。

主人公アンナは教師、3人の子持ち。仕事と育児、家事で追われる毎日で、日課をこなすだけで精いっぱい。経済的にも余裕なし。その中で夫が浮気していることが明らかに。でも立ち止まって考える暇すらありません。

監督は若手のシラーギ・ジョーフィア氏 (Szilágyi Zsófia)。 様々な国際賞を得た「心と体と」のエニェディ監督の教え子。

また主役アンナは、ハンガリー短編映画で多くの賞を得た「合唱」のコーラスの先生役サモシ・ジョーフィアさんが務めます。

予告編URL:https://youtu.be/3urm6yB1e7o

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