号外(13日夜デモについて)

以下は、ブダペスト市内での13日夜のデモについて、翌朝(14日)にご購読者向けに配信した内容です。

昨晩も深夜過ぎまでデモ より激しく、より混乱
本日、また週末も続く見込み

昨夕のデモは、再び、深夜過ぎまで続きました。

主催者の学生グループは当初、暴力なしを呼び掛け。しかし、抗議者らは、街中を練り歩き国会前コシュット広場に戻った頃からだんだん過激に。
一部は、警官隊に煙弾、爆竹、瓶、卵、トイレットペーパーなどを投げつける一方、警官隊側はより多くの催涙ガスで応酬。

深夜前後からは、コシュット広場からまた街を練り歩き。西駅では、集団を止めようとした警察の列と一部衝突。結局、すべてバラけたのは1時過ぎでした。今回の抗議行動には、途中から、極右およびサッカーの試合後にフーリガンも加わったとみられています。

警察は昨晩、デモ参加者の複数を拘束しています。(非議会政党Momentumのドナート・アンナ副党首も含まれる) また、警察の発表によると、警察官の負傷者は水曜夜が5人、木曜夜が2人の計7人。さらに警察の車両4台が一部破損されました。

本日14日も、17時から「コシュット広場に行こう!」とFacebook上で呼びかけられています。(呼びかけは、2人の個人)

また、シュネイデルJobbik党首は昨晩、地方からも人を呼び寄せ、今晩も数千人をコシュット広場に集結させると発言。さらに、小野党「対話」のトルダイ・ベンツェ議員は、日曜に再びデモを呼び掛ける旨、検討していると表明。(hvg、Index)

<昨晩の動き>

● 教育の自由を掲げる学生らのグループ(Szabad Egyetem és a Hallgatói Szakszervezet)が17時からコシュット広場でデモを行うと発表(届け出済み)。その他、非議会政党「モメントゥム(Momentum)」も呼びかける。さらに、急進的右派政党Jobbikも加わる。またデモにはセール・ベルナデット議員なども参加した。

● 抗議の発端は、国会で12日に成立した「残業上限引き上げ法案」
しかし、多くのデモがそうであるように、今回も、現政権のこれまでの様々な政策や手法、さらに政権周辺の腐敗疑惑に対し、蓄積された不満がぶつけられた。

例として、最近では、
・高等教育法改正により、CEU大学が米教育課程のウィーン移転を余儀なくされたこと。
・行政裁判所の設立に関する法(12日に成立)で司法の独立のさらなる縮小が懸念されること。
その他、検察庁が首相の娘婿の会社の疑惑について捜査しないと決定したこと、政権寄りメディアの一極集中が図られていることなど。

● デモ参加者は、コシュット広場出発時点では、数百人だったが、そのうち1000-2000人になった。(hvg.hu) 集団は2時間ほど環状大通りを歩き、途中、マルギット橋、鎖橋も一時封鎖した。その後、コシュット広場に戻る。

コシュット広場ではだんだん過激に。機動隊(警官隊)らは水曜夜同様、国会議事堂正面入り口の前の階段に複数の列を作り、抗議者が登るのを防いだ。
抗議者らは、煙弾、瓶、爆竹、トイレットペーパー、卵などを投げつける。それに対して、警官隊は催涙ガスで応酬。

催涙ガスは水曜夜よりも多く噴射された。一方で、水曜同様、警告なしの噴射だった。警告を発しだしたのは23時過ぎから。(なお、hvg.huによると、フェケテ・ジュール・アンドラ―シュMomentum党首も煙弾を投げていた)

警察側は何人かを拘束。その中には、Momentumのドナート・アンナ副党首も含まれた(今朝、解放済み)。

● 24時頃、数百人はコシュット広場を出てアルコトマーニ通り方面へ。その後、人材省本庁舎前で警察ともみ合い。抗議者らは駐車してあった警察の車両の窓ガラスを割る。

● 人材省からさらに環状大通りに(一部違う方向へ行った集団も)。その間、シュプレヒコール、ゴミを蹴飛ばしたりした。警察は、初めに西駅そばで集団の動きをストップさせようと列を作ったが、失敗。集団は4-6号線トラムの線路場を歩き、オクトゴンへ向かった。オクトゴンでは、物を破損しようとした抗議者を、他の抗議者が止めようとしてお互いに小競り合いになるシーンも見られた。(警察が仲裁)

● 警察側は1時頃、集団をキラーィ通りで止めることにようやく成功し、小さなグループに分けてそれぞれを歩道へ誘導。そこからは1人1人にIDカードの提示を求め、チェックしてから立ち退かせた。444.huによると、その際、ビデオカメラの前で名前を述べなければならなかったが、そのような強制をする法律はない。

● 民放テレビ局ATVによると、デモには途中から、市内でのサッカーの試合を終えたフーリガンが参入。

*昨晩のコシュット広場でのデモ集会は、学生らのグループは事前に届け出をしています。しかし、集団が歩いたルートは計画されたものではなく、その場その場で決められていました。
(hvg、index、444.hu)

以上

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