今日の見出し(2020.06.18)

非常事態宣言は本日、0時に終了。

これに伴い、ハンガリーは、EU加盟各国および、セルビア、スイス、リヒテンシュタイン、ノルウェー、アイスランドとはそれぞれの国民の往来は制限なしとしました。これらの国々からハンガリー人が帰国した際も、14日の隔離義務などはありません。欧州委員会が徐々に緩和するようとした勧告に基づくもの。

これらの国以外の第3国民は、一部の例外を除き、入国は引き続き拒否となっています。(例外についての詳細は本日の臨時配信で送付済み。なお本日、「ハンガリー暮らしの健康手帖」でも体験談入りで記事をまとめましたので、ご覧ください。)

非常事態宣言終了に伴い、高齢者向けの買い物時間規制は廃止。しかしマスク着用義務は継続(店舗、公共交通機関)

グヤーシュ首相府相は本日の記者会見で、3月11日以来の非常事態宣言下の98日間を振り返り、政府は特別立法権限を得たために、迅速に必要な制限措置を講じることができ、西欧諸国よりも防疫は成功したとしました。

これは国家が結束したためと感謝の意をしめすと同時に、「野党の協力なしでも国家結束できた」と痛烈な批判をしました。また、国内外から独裁政権となじられ、フェイク動画などがあってもそれは揺らがなかった、としました。

欧州司法裁判所は本日、ハンガリーが2017年に導入したNGO法は、EU関連法に抵触するという判決を言い渡しました。この法律は、政府はNGOの資金源などの透明化を図るためとしていたものの、NGOを叩き活動をしにくくするものと内外で批判されていました。

感染状況・18日(カッコ内は前日比)
現在の感染者数 947人 (-17)

感染確認累計4,079人 (+1)
回復 2564人(+17)
死者 568人(+1)
*本日も、新規確認数は1人。

=コロナ感染状況=

● 感染状況(16日)
● 感染状況の推移(グラフ)
● 1日あたりの新規感染、回復、死亡数
● ブダペストと地方の比較

=内政・外交=
● 欧州司法裁判所:ハンガリーのNGO法はEU法違反

=経済・金融・産業=
● EU新車登録 (5月・乗用車) は52.3%減
● 輸入中古車の車齢、さらに上がる
● ネットストアeMAG.hu、初の実店舗をオープン

=その他=
■ 水球界、2人のレジェンド失う
ハンガリー水球界は、立て続けに2人のレジェンドを失いました。

昨日は、カールパーティ・ジュルジ氏 ( Kárpáti György)、享年84歳。

カールパーティ氏は1952、1956、1964年のオリンピックで金メダリスト、また60年オリンピックでは銅メダリスト。

特に52年、ハンガリー革命後のメルボルンでソ連と戦い、乱闘の末に勝利したことが有名。この試合は、プールの水に血が流れたとされ、映画『君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956』(2006年制作)にもなっています。

このオリンピックの後には、多くのチームメイトが亡命したものの、カールパーティ氏は母国に残りました。

そして本日、ベネデク・ティボル氏 (Benedek Tibor) が逝去。47歳という、早すぎる死でした。

2000、2004、2008年のオリンピックで金メダル。引退後は、2013―2016年までハンガリー代表監督に。

もともと側弯症矯正で医師に勧められ、5歳で水泳を開始。その後、8歳で水球を開始。

病名は未公表ですが、5月初旬にすべての水球活動を止め、応援に回ると表明していました。

本日21時から、ブダペスト市マルギット島のハヨーシュ・アルフレード・プール(Hajós Alfréd Sportuszoda)の入り口前で、追悼式が行われます。

両氏の訃報を受け、オルバーン首相も自身のFacebookで哀悼の意を述べました。

■ ブダペストのチャーチル像の落書き、除去
ブダペスト市民公園内のチャーチル像は16日、何者かによりNazi、BLM(Black Lives Matter)と落書きがされました。

ここ数週間、世界的な反人種差別運動の中で、レイシスト銅像、胸像を倒せ、という運動も広がっています。

ブダペスト市のカラーチョニ市長は、人種差別は許してはならないが、銅像に落書きする、破損するといった暴力行為は別物ときっぱり否定。直ちに市営会社FKFに清掃を指示し、落書きを除去しました。

この胸像は2003年に建立。今回の運動とは関係なく、これまでにも度々落書きの標的になっていました。

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