今日の見出し(2018.11.16)

マケドニアのグルエフスキー元首相が、どのようにハンガリーに入国したのかは依然明らかになっていませんが、アルバニアのメディアは15日夜、在ティラナ(アルバニア首都)のハンガリー大使館の公用車で11日夜にアルバニアからモンテネグロへ移動したと警察への取材をもとに報じています。

在ティラナのハンガリー大使館で、最初に庇護の申請意思を伝えたとする見方が有力。(ハンガリー政府は、「在外公館で」としているだけで、場所は特定していない) マケドニアからアルバニアへの入国ルートは不明で、アルバニア当局では記録がない模様。

ドイツのDeutsche Welleは本日、元首相の逃亡ルートについてより詳しく報道。「まるでスパイ映画のよう」と表現。アルバニアからモンテネグロを通過後、モンテネグロ側では在モンテネグロのハンガリー公使らが既に待っており、その車で今度はセルビアへ。

セルビアでは国境を越えてすぐの町GostunにあるMotel LUXで、在セルビアのハンガリー大使館の車が待っており、引き継がれたと報じています。つまり、バルカン半島の3つの国それぞれで駐在のハンガリー外交官が移送したことになります。

これらについては、ハンガリー政府は確認していません。

野党らは当然のことながら、反移民を貫いてきたオルバーン首相を批判。民主連合(DK)は、与党Fideszこそ「違法移民を支援している団体」と登録し税を納めるべきと皮肉たっぷりに非難。

本日の配信 

=内政・外交=
 国連人権専門家ミッション、公式訪問打ち切り トランジットゾーン立ち入り拒否され
 政府、「移民へのカード」疑惑でEUと国連に事実関係を照会

=経済・金融・産業=
 EU新車乗用車登録台数: 10月は7.3%減  減少幅は縮小
 政府、地下鉄3号線改修工事に追加で800億Ft  予算大幅オーバー
 ブダペスト住宅価格、バブルの懸念高まる
 ヴァルガ財務相: 老後の備え向け国債発行を計画

=小話交差点=
作曲家クルターグ氏、92歳にして初オペラ  ミラノ・スカラ座で初演
オルバーン首相も鑑賞

ルーマニア生まれハンガリー人作曲家クルターグ・ジュルジュ氏(92)の初のオペラ“Fin de Partie(勝負の終わり)” が15日夜、イタリア・ミラノのスカラ座で初演となりました。オルバーン首相も鑑賞し、報道では観客からの拍手は8分続いたとのこと。

クルターグ氏が本作品を仕上げるのに費やしたのは8年以上。作品は、劇作家サミュエル・ベケットのEndgame(1957年初演)をもとにしたもの。(タイトルはチェス用語の『終盤戦』)

オルバーン首相は自身のFacebookで、「ハンガリーのオペラが初めてスカラ座で初演となった。こここそが、我々がいるべきところである。今日のハンガリーにおいて、もっとも重要な出来事である」と投稿。また、政府の公式ウェブサイトでも、ハンガリー人が誇りにできる夜であるとしました。(https://www.facebook.com/orbanviktor/?ref=br_rs)

クルターグ氏は、1973年にハンガリーのコシュット賞、また1985年にフランスの芸術文化勲章を授与されています。

◇本日、CEU連帯デモ
野党「モメントゥム(Momentum)」は本日18時半から、CEU(セントラル・ヨーロピアン大学)への連帯を表明するデモをブダペスト市内で行います。5区Egyetem tér(大学広場)にて。
モメントゥムは、Facebookでの参加表明の数から、2000-2500人程度の参加を見込むとしています。

その他、国内のミシュコルツやセゲド市、また、ロンドン、パリ、ベルリン、コペンハーゲンなどでも集会が呼びかけられています。

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